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2016年11月 2日 (水)

"The Science Behind Pixar" @ California Science Center


ダウンタウンLA近郊、南カリフォルニア大学(USC)のキャンパスからすぐ、
Natural History Museum of Los Angeles (ロサンゼルス郡立自然史博物館)と共に、
Expo Parkと呼ばれる公園の、色とりどりの薔薇が咲き乱れるローズガーデンを抜けた先にどっしりと構えているのが州立の科学館
California Science Center (カリフォルニア・サイエンスセンター)だ。


宇宙から航空機、生態系や人体についての常設展示があり、しかも基本入場料は無料なもんだから、一年を通してたくさんの人が訪れる。
インタラクティブな展示が多いので、いつ来ても小さい子供と家族連れが多い。

そんなサイエンスセンター、2012年にスペースシャトル・エンデバー号を迎え入れた。
ロサンゼルス国際空港に空輸されてきたエンデバー号が、
サイエンスセンターのあるダウンタウンLAまで12マイルの道のりを68時間(!!)かけてやってきた記録もこのエンデバー号の展示の一部だ。
その他にもエンデバー号のタイヤだとかスペースシャトルのトイレだとか、

実際の打ち上げの時の映像だとか、
スペースシャトルについて詳しくない人でもワクワクする展示がてんこ盛り!
1992年の初飛行から25回の飛行を無事終えて2011年に退役したエンデバー号。
かつて日本人宇宙飛行士の毛利さん、若田さん、土井さんもこのシャトルで宇宙へ行っている。
この目の前のスペースシャトルが25回も宇宙行って帰ってきただなんて!!!
大して詳しくもないわたしまでをもなんだか感動させてしまうそんなパワーがある展示である。
いやほんとみんな見に行った方がいいよ・・・夢があるよ・・・わたしもう何度も見に行ったよ・・・!



YouTube: Endeavour’s Homecoming
(この公式ビデオは多分展示で使われているのと同じもの)

Img_0116_2(こちら、エンデバー号の生写真。一枚の画面には収まりきらない!
LA外から来るお客様を連れて行くと大抵みんな感動してくれる)

 

Img_0120(エンデバー号のおしりの部分。God Bless America! どうなる?大統領選!)

 

Img_0119(エンデバー号のおしりその2)


Img_0118(Space Shuttle Main Engine (SSME)
スペースシャトルのエンジンというのは車のそれとは違って、
液体1と液体2を混ぜたり圧縮させたり膨張させたりしてドッカーンてして出力するらしい。何となくはわかる。)


サイエンスセンターでは現在このエンデバー号をメイン展示とした航空宇宙館を建設中で、
今年2016年の5月にはスペースシャトル打ち上げの際に使われる外部燃料タンクも展示品のひとつとしてNASAから寄贈された
旦那氏はこの燃料タンクひとつにも感動してあっちからこっちから眺めていた。
こうなってくるともう我にはわからぬ領域である。


YouTube: ET-94 Transport
この航空宇宙館が完成すると、カリフォルニア・サイエンスセンターは西海岸で一番大きな科学館になるらしい。


この科学館のもう一つの目玉はIMAXシアターだ。

数ヶ月ごとに上映作品が入れ替わり、多くは宇宙とか自然をテーマにした短編映画(だいたいどれも45分程度)が多い。
がっつり子供向けなのかと思いきやそんなことは全然なくて、
ディスカバリーチャンネルのドキュメンタリーのような真面目な仕上がりになっていて、大人でも十分に楽しめる。
3Dもなかなか良く出来ていて、個人的には普通の映画館で観る3D作品よりも好きだ。
つい先日見てきたのは”Journey to Space 3D”という火星着陸プロジェクトについての短編で、わたしは宇宙については素人なのでへーすげえとバカみたいに感心しながら観ていたけど、
宇宙開発オタクの旦那氏は言いたいことがあるようだった。笑


YouTube: Journey to Space 3D

完全に余談だがこのシアター、一本につき45分程度の上映時間なのに普通の映画館のように売店があって、ジュースだのポップコーンだのまで売っている。
(45分ぐらい飲み食いせんで座ってられねーのかとは思わないこともない)


さて、そんなカリフォルニア・サイエンスセンター、
現在”The Science Behind Pixar”と呼ばれる特別展示を行っている。

Pixar映画の”舞台裏”で使われるテクニックや過程をわかりやすく展示にしたものだ。
Science(科学), Technology(テクノロジー), Engineering(エンジニアリング), Mathematics(数学)、それからPixarで使われるコンピューターサイエンスについて、
既存のPixar作品を例に出しながら、実際の制作過程を追うように:

Modeling(キャラクターの造形)
Rigging(キャラクターを動かすための骨組み作り)
Surfaces(質感作り)
Sets and camera(実写映画でいうところのシネマトグラフィー)
Animation
Simulation
Lighting(照明)
Rendering(レンダリング)

と8つのインタラクティブなブースに別れて展示されている。



さてここで・・・
展示の様子の写真、あることにはあるんですが、

デズニー絡みの肖像権云々は何言われるかわからんくて怖いので公式でどうぞ。
http://californiasciencecenter.org/exhibits/the-science-behind-pixar
俺怒られっちまうのはやだよ・・・

“この展示を見て子供達が科学や数学、テクノロジーについてもっと興味を持ってくれることが願い”とカリフォルニア・サイエンスセンター側は言う。
実世界での例えばライティングや骨格構造がどういう仕組みなのかを知ることが、
アニメーション映画を作ることの助けになるという。

また、展示として使われているビデオには、性別はもちろん、様々な民族性を持ったPixar職員が出演している。
これは”どのような人達がどんな風にこの仕事を始め、何に情熱を持っているのかを伝えたかった”というPixar側の意向が込められている。(Los Angeles Times)

“‘An important aspect of the video content was to make sure everybody who sees this exhibit sees people who look like them. It was important to make it clear to kids - and students in particular - that our staff includes people from diverse backgrounds who’ve gotten involved in this collaborative art form.’” (Los Angeles Times)
(このビデオで一番大切だった要素は、この展示を見た人全員が自分に似た人をビデオの中に見つけられることだった。様々なバックグラウンドを持つ人々がこのような共同制作のアート形式に参加していることを子供達に知ってもらうことはとても重要なことなんだよ。)


The Science Behind Pixarは来年2017年の4月9日まで、
カリフォルニア・サイエンスセンターの特別展示場で開催され、その後はアメリカ各地をまわるようです。


Reference:
Solomon, Charles "The California Science Center digs into 'The Science Behind Pixar'" (LA Times)
http://fw.to/cAL6j7Y